2022/02/03

これでもう失敗しない!缶バッジ印刷でデザインを思い通りの色に操る方法

実際に製作した缶バッジを見ると、「なんだかイメージしていたものと違う…」と感じたことがある人も多いのではないでしょうか?

缶バッジ作成を手掛ける私達にとっては缶バッジの作成に関する一連の活動の中で嫌な思いをする人失敗をするような人が少しでもいることは悲劇であると考えています。

今回は、印刷された後の事を最初から想定し缶バッジデザインを作るというオリジナル缶バッジ制作時に押さえておくと得する知識をお届けします。 今後の缶バッジデザイン作成の際にご活用ください!

缶バッジのデザイン時に知っておきたい「RGB」と「CMYK」の印刷時の違い

デザインを作る時にまず注意をしなければならないものがRGBとCMYKです。

印刷してみたところモニターで確認した色よりもくすんでいる…。そう感じる場合は、RGBとCMYKを確認してみましょう。

RGB

RGBは、主に液晶などの映像表示などのための規格です。

光の三原色である赤、緑、青(Red,Green,Blue)の三つの原色を組み合わせて色を表現します。

理論上「色がなければ黒、全部混ぜると白」というのがRGBでの色彩表現の特徴です。

CMYK

CMYKは、印刷物や缶バッジなどのオリジナルグッズで使用される方法です。

シアン、マゼンタ、イエロー(Cyan,Magenta,Yellow)の三色とキープレート(Key plate)の頭文字となります。

原理上「印刷されていない部分は白、全ての色があると黒」となり、 CMYK形式での「白」は印刷紙の色(白色)を使用しています。

RGBとCMYKでは色の表現方法が全く異なるため、設定を変えるだけで色が大きく変わって見えてしまいます。オリジナルグッズを作成する際には、色の設定をよくご確認の上デザインの作成をしましょう!

キープレートとは

理論上、CMYをすべて均等に混ぜると黒色になりますが、インクや紙の特性上、CMYのインクを混ぜて綺麗な黒色を作るのは技術的に困難です。

そこで、黒の発色をよくするために別途黒インク(Key plate)を用いるようになりました。

予め印刷結果と近い色味をモニターで表現するには

CMYKのカラーモードでデザインデータを作成すると良いと思います。RGBは光の3元素の為、RGBのカラーモード描画をした場合蛍光色などの表現もできます。オリジナル缶バッジを制作する際のインクは、印刷結果として蛍光色の表現はできませんのであらかじめCMYKでデータを作成し印刷後の想定しておくことがおすすめです。

缶バッジ業界の「黒色」とは

黒色にも様々な色があることをご存知ですか?

缶バッジ業界では、主に3種類の黒色があります。

黒色でもモノクロ印刷や、CMYK印刷等で色が変わってしまうのは、この3種類の黒色の違いである可能性もあります。

RGBとCMYKの色の差と同様に、「想像した黒色と違うな…」なんてことに繋がるため、注意が必要です。

スミベタ印刷

前述のとおり、デザインは主にCMYKで印刷されますが「K」の黒色のみで印刷をする方法が「スミベタ」です。

文字や細かい線を印刷するときに適しています。

1色のみで印刷をするため、広範囲を印刷すると「ピンホール」と呼ばれる色抜けが発生しやすくなります。よって、塗りつぶしをするデザインは苦手としています。

リッチブラック印刷

C:40% M:40% Y:40% K:100%で印刷をされる黒色です。CMYKのバランスがよくなるようにインクを掛け合わせています。

深い黒色を表現することが可能です。

CMYK全てのインクを使用するため、印刷時に境界線のブレが出てしまう「見当ズレ」が発生してしまうことがあります。

4色ベタ印刷

最も濃い黒が表現できる方法です。 C:100% M:100% Y:100% K:100%で印刷をします。

インクジェット印刷の場合、大量にインクを使用するため、印刷した用紙同士が張り付いてしまったり、乾きが遅くなったりします。 他にも、裏にインクがにじんでしまったりするため、印刷会社では基本的に推奨しておりません。

デザインによっては印刷時に線が消えてしまうことがある!?

「デザインの一部が見えにくくなってる!」という現象があります。 細密なデザインで缶バッジを作る場合は特に印刷結果に注意が必要です。

インクジェット印刷を行う場合、インクをたくさん使用する色ですと、インクによるにじみが発生してしまうケースがあります。 特に黒・濃い赤や青などの背景に、白色の極細の線や細めのフォントをデザインすると、白い線や文字が見えなくなってしまいます。

塗りの0.1mmはOKだけど抜きの0.1mmは印刷時に潰れてしまう

ある程度線を太くすると視認しやすくなるため、濃い色の背景に白色の細かいデザインを施す場合は注意が必要です。

上がデータで、下が印刷した状態。
黒色の背景で白色の細い線をデザインすると、ほとんど見えなくなっていますね。

企業によっては印刷した状態のものを確認してくれますので、相談してみることをおすすめします。

なお、バッチリ缶バッジでは、デザインのご入稿の時点でデザイン内容を細かく確認しているため、デザインの一部が消えてしまうような場合は、お客様にご連絡をさせていただいております。

缶バッジ印刷時にデザインを思い通りの色にするには? のまとめ

デザインで気を付けることを覚えておくと、缶バッジ製作の依頼をする時にデータの再入稿などの対応が減ってスムーズです。

急いで製作をしないといけない時には本領を発揮できますので、是非習得してみてくださいね!

しかし、「デザインもインクもよくわからないから全部任せたい」と思う方、ご安心ください! バッチリ缶バッジではデザインのサポートをしっかりと行っておりますので、お気軽にご連絡ください。

・印刷後のことを考えてデザイン作成時にはCMYKのカラーモードでデザインをする

・黒はK100%なのかリッチブラックで表現するかを決めておく

・塗りの0.1mmは表現できるが下地の色を意識する。抜きの0.1mmは潰れる

データ作成後はサンプル作成相談をし、試作サンプル確認後の量産をおすすめてしています。缶バッジの印刷色校正・試作サンプルの確認を希望される場合は下記の記事を参考にして下さい。

缶バッジの仕上がりを量産前に確認したい時は?サンプル作成品で確認をする3種類の方法

缶バッジに関するお問い合わせはコチラ!

 

バッチリ缶バッジの缶バッジラインナップを確認した方はコチラ!

 

関連記事

缶バッジデザインの基本

缶バッジ製作テンプレートの詳細説明や、Photoshop、illustratorでの入稿時の注意点などがまとまっています!

 

それでは今後もより良い缶バッジ作成ライフをお過ごしください!