2022/02/02

オリジナル缶バッジ人気のサイズ?「昔は32mm。今は57mm」

オリジナル缶バッジの制作をする時、企画の段階では「どのサイズの缶バッジを制作しようか」と検討をする段階があるかと思います。

タイトルで既に答えを言ってしまっているのでもったいつけることなく言います。

2011年頃までは32mmが一番人気で、2014年頃からは57mmサイズが不動の人気サイズです

バッチリ缶バッジを運営する株式会社リアライズが缶バッジの事業を創業したのは2008年。その当時はアニメなどのキャラクターグッズとしての缶バッジは今ほどの人気ではなく、キャラクターグッズで一番制作されていたアイテムはトレーディングカードでした。2000年以降いわゆるヲタクと言われアンダーグランドな文化だったアニメやゲームという趣味が2000年代後半には市民権を得始めます。

そうしたアニメ人気の高まりの中で作成されるグッズも様々なものが増えてきました。そんな中でひときわ人気となったのがキャラクターのオリジナル缶バッジでした。もともと缶バッジというのは1970年代にアメリカンカジュアルのアイテムの一つとして輸入され人気を博したもので、主流のサイズは25mmという小さいサイズのものでした。
缶バッジと言えば3cm程度のものという想起があったからでしょうか、アニメグッズ人気の高まりと共にアニメのオリジナル缶バッジが多く作られその中で選ばれていたサイズは当然のように32mmというサイズでした。

ちなみに多くの缶バッジ制作業者が25mm、32mm、38mm、57mmと中途半端なサイズの缶バッジを提供しているのはバッチリ缶バッジも含めたオリジナル缶バッジ制作業者が使用している缶バッジマシン、缶バッジ制作の機械がインチサイズで作られたものだからです。私もこうして缶バッジ制作のお仕事に携わる前に販売されている缶バッジをみて「なぜ32mm?」と32mmという中途半端なサイズに違和感を覚えたことがありましたw

・・・と話はそれましたが、という訳で2010年頃までは、どかんと注文が増えたアニメ案件の缶バッジ制作でもほとんどが32mm缶バッジでした。
この頃に缶バッジをトレーディングするという文化も生まれたように思います。そして”痛バッグ”と言われるものが誕生したのもこの32mm缶バッジが主流だった2000年代後半の事でした。

痛バッグが登場したころはみんな32mmサイズの缶バッジをつけていたと思います。

アニメ缶バッジの人気沸騰と共に57mmサイズが人気に

アニメ人気、アニメグッズとしてのオリジナル缶バッジ、痛バッグの登場、とオリジナルグッズ業界が激変していく中でこれまで最も多く作成されていた32mmから人気のサイズが大きくなっていくのを、私達は製造業者の立場から感じていました。
2011年を過ぎた頃から38mm、44mm、57mmあたりの注文が徐々に増え始め2012年頃から57mmサイズが頭一つとびぬけ始めます。アニメというキャラクターを印刷・表現したグッズのニーズを考えると57mmという、大きくキャラクターを表現できるサイズが人気になっていったのも必然だったかもしれません。

57mm缶バッジで作成できる製品一覧

そして、これまでより少し大きめサイズの缶バッジ人気が徐々に高まり、2014年頃にはかつて不動の人気だった32mmサイズは57mmサイズに王座を譲る形となりました。

2010年の各サイズ制作数量と2015年の各サイズ制作数量の比較が以下です。

【2010年】

25mmサイズ缶バッジ・・・15万個
32mmサイズ缶バッジ・・・22万個
38mmサイズ缶バッジ・・・5万個
44mmサイズ缶バッジ・・・3万個
57mmサイズ缶バッジ・・・6万個
76mmサイズ缶バッジ・・・1万個

【2015年】

25mmサイズ・・・17万個
32mmサイズ・・・51万個
38mmサイズ・・・38万個
44mmサイズ・・・45万個
57mmサイズ・・・87万個
76mmサイズ・・・41万個

 

ここで注目したいのはサイズがより大きい76mm缶バッジよりも57mmが圧倒的な数量で人気だということです。依然として痛バッグという文化はありましたし例えばトートバッグやリュックに飾るという時に76mmサイズだと大きすぎるということで57mmの方が好まれたのではないかと思います。キャラクターを充分に表現できていてかつ装着するのに勝手がいいサイズだとユーザーさんが認めたサイズが”57mm缶バッジ”だった、ということですね。

2021年の年間集計でも57mmサイズの缶バッジが圧倒的制作数量

その後数年が経ち、コロナがあったりとオリジナルグッズ制作の業界も様々なインパクトを受けましたが、現在のオリジナル缶バッジ制作事情、2021年の制作数量の集計が以下です。

25mmサイズ・・・36万個
32mmサイズ・・・58万個
38mmサイズ・・・62万個
44mmサイズ・・・60万個
57mmサイズ・・・150万個
76mmサイズ・・・70万個
楕円形・・・8万個
角角正方形・・・12万個
角丸正方形・・・25万個
角角長方形・・・35万個
角丸長方形・・・17万個

やはり57mmの人気が圧倒的だとわかりますね。そして32mmは他のサイズに少し差を付けられてしまっています。これだけがバッチリ缶バッジのラインナップの全てではありませんが人気の制作サイズという観点でみたところこのようになっています。

ただ業界や使われる用途によっても人気のサイズは変わってきます。企業のノベルティ・販促品のような扱われ方では未だに32mmが一番人気のように思います。バンドグッズとしての缶バッジも32mmは根強い人気です。

アイドルのファングッズとしての缶バッジではやはりこれも57mmサイズが人気です。

今後もユーザーさんに選ばれるサイズは57mmだと予想される

76mmサイズも人気が高まってきていますが57mmサイズが倍以上の差をつけて制作されていることを考えるとまだまだ57mmサイズの缶バッジを企画していくのが得策なのではないかと考えられます。あくまで当店の例ではありますが企画・製作の際に参考にしていただけますと幸いです。

ちなみに、サイズだけでなくバックパーツの形状部分でも「フックピン」と「安全ピン」で人気が二分されます。この2つの人気タイプの違いや人気の変遷などは別の機会に譲りますが、今回はアニメ業界で主流となっている安全ピンタイプの制作価格を紹介します。

32mm安全ピン缶バッジと57mm安全ピン缶バッジの制作価格

ここでかつての王者32mmと現王者57mmの安全ピンタイプでの価格表をご案内いたします。

数量/サイズ 32mm 57mm
50個 60円 80円
100個 55円 75円
300個 50円 66円
500個 47円 63円
1000個 47円 61円
2000個 46円 60円
3000個 45円 59円
5000個 44円 58円
10000個 ご相談下さい ご相談下さい

25mm~76mmまでの作成できる仕様一覧

ここで25mm,32mm,38mm,44mm,57mm,76mmの仕様一覧をご紹介したいと思います。

25mm缶バッジ


32mm缶バッジ

バックパーツの仕様で最も人気なのは安全ピンタイプ

現在アニメ系のグッズでは安全ピンタイプの制作依頼を最も多くいただいています。参考にしていただけますと幸いです。

その他のサイズの制作は安全ピンタイプ缶バッジ価格表をご確認下さい。

バッチリ缶バッジでは今後もオリジナル缶バッジの企画や制作に携わる方に有益な情報を提供できるよう、内部情報を惜しげもなくw開示していくつもりです。

Twitterアカウントでも日々オリジナル缶バッジをお得に作れる情報をツイートしていきますのでぜひお友達になりましょう!

 

リアライズの運営するオリジナルグッズ総合サイトの方でも缶バッジ制作のことを紹介しています。

こちらもぜひご覧下さい。

オリジナル缶バッジ関連人気記事

100均のオリジナル缶バッジ作成キットで缶バッジを作ってみた!

【番外編】100均商品で缶バッジのバッチリな収納方法・飾り方を実践する!

缶バッジを大切にしたい方へ クリアポケット付き保護ホルダーやカバーを紹介

オリジナル缶バッジ製作のマシン、製造機の秘密を紹介します

これであなたも缶バッジ通になれること間違いなし!